* 図書館学古典翻訳セレクション2 * シャムーリン,エヴァゲーニー著 藤野 幸雄監訳
図書館分類=書誌分類の歴史【全2巻】
Ocheriki po istorii bibliotechno-bibliograficheskoi klasifikatsii
† 図書館分類および図書(書誌)分類の歴史を古代(プラトン)から現代(イギリス研究グループによるファセット分類)までたどった唯一の著作
† シャムーリン(1889~1962)が10以上の言語の文献を駆使し取り組んだ主著。20年におよぶ作業。
† 第一巻は古代から18世紀までの図書館分類=書誌分類の歴史をあつかう。第二巻は19世紀と20世紀の現代までを記述。
† 図書館=書誌学の文献に示された多くの伝統を再検討し、思想史のなかに位置づける
本書は,古代から現代( 1950年代)までのあらゆる図書館分類と書誌(図書)分類を取りあげ,その詳細な分析を試みる。フランシス・ベーコンの三区分(理性・想像・記憶)がどうして近代分類の基礎なのか,デューイの十進分類法がなぜ「総記・哲学・宗教~」の順となっていたのか,分類表の改定とはいかなるものか……。
当然,図書館目録も考察の対象となり,蔵書の変遷も歴史として扱われている。
全 2巻総計 800頁あまり(原本)の本文と詳細な註からなり,「図書館分類についてはこれ以上の研究はない」(『図書館史百科事典』, 1994)と評され,『世界図書館・情報サービス百科事典』(ALA,1993)にも参考文献として挙げられている。
本書のドイツ語訳は出ているが完訳ではなく,またあまりにも大部なためか英語訳は出ていない。ソ連時代に記述されたものだが,社会主義のバイアスはきわめて少ない。
ロシアの国立図書館がよくもここまで中世・近世の図書館目録や図書目録を収集していたことには驚かされる。訳文も全訳で2分冊となり,その有益な註はすべて採録する (本書予定「解説」より)。
●著―シャムーリン,エヴァゲーニー(EvgeniiIvanovich Shamulin)
●訳―藤野 幸雄(図書館情報大学名誉教授)
●A5判・糸上製函(付解説・人名索引)
●全二巻―第1巻428頁15,000円 ISBN9784907789-35-0 (品切)
第2巻620頁20,000円 ISBN9784907789-37-4 (品切)