中央盲人福祉協会機関誌
―昭和戦前期 視覚障害者全国組織のあゆみ
全七巻・別冊
編・解題―新藤透(國學院大學)、野口武悟(専修大学)
推薦―岸博実(日本盲教育史研究会事務局長)
危機の時代における視覚障害者たちの経験をたどる
中央盲人福祉協会(会長・渋沢栄一、副会長・大久保利武/新渡戸稲造)は、1929年日本で初めて設立された「盲人」の全国組織であった。
機関誌『中央盲人福祉協会会誌』(1934~1944年)には、失明軍人対策、盲人保護事業、戦時体制下の翼賛動員、トラホームや近視の予防と治療、弱視教育の必要や盲教育義務化の主張、盲導犬や読本器(トーキングブック)に関する新機軸など、視覚障害者をめぐる多面的な記事が一貫して掲載され続けた。
本書では上記機関誌の創刊号から終刊号を完全収録、さらに閲覧困難で資料所蔵さえ未確認であった戦前期から戦時下にわたる視覚障害者全国組織の活動を伝える小冊子・リーフレット・ポスターまでをアーカイブする。
近・現代の「盲人」たちがどのように生き、社会とどのように交わってきたかを探るうえで、欠かせない第一級資料を本分野第一人者・岸博実氏の協力を得て一挙に復刻する待望にしてはじめての試み!
【第一回配本】2020年8月 配本揃価21,000円 978-4-909680-99-0
第一巻(301頁)『中央盲人福祉協会会誌』1~4号(1934年10月~〔35年11月〕)
第二巻(236頁)『中央盲人福祉協会会誌』5~7号(1936年3月~37年4月)
別冊(68頁)*解題・推薦文
〈特別附録資料2〉『日本眼衛生協会50年の歩み』(日本眼衛生協会、1981年)
【第二回配本】2021年1月 配本揃価20,000円 978-4-910363-00-4
第三巻(326頁)『中央盲人福祉協会会誌』8~10号(1937年9月~38年5月)
第四巻(254頁)『中央盲人福祉協会会誌』11~13号(1939年3月~40年2月)
【第三回配本】2021年7月 配本揃価36,000円 978-4-910363-01-1
第五巻(294頁)『中央盲人福祉協会会誌』14~16号(1940年5月~41年3月)
第六巻(327頁)『中央盲人福祉協会会誌』17~20号(1941年4月~44年7月)
第七巻(約310頁)*総目次細目
〈特別附録資料1〉
『盲人福祉事業について』(中央盲人福祉協会、〔発行年未詳〕)
『全国盲人保護事業会議報告書(第二回)』(同、〔1934年1月〕)
『全国失明防止会議報告書(第二回)』(同、1934年6月)
『失明の主なる原因とその予防法』(同、1934年)
「中央盲人福祉協会趣意書/会則/概要/役員」(同、1936年)
『盲人保護協議会報告書(第五回)』(同、1939年)
『読本器について』(同、〔1939年か)
「読本器に就て」(盲人用読本器レコードより、〔1939年か〕)
『盲人文化展覧会(紀元二千六百年奉祝)』(同、1940年)
『盲人遺績顕彰録(紀元二千六百年奉祝盲人福祉記念会)』(同、1940年)
『我邦に於ける盲導犬』(同、1941年)
「序にかえて」(『我邦盲導犬の進軍』(同、1944年))
「全国視力保存デー(京都)ポスター」
編・解題―新藤透(國學院大學)、野口武悟(専修大学)
推 薦―岸博実(日本盲教育史研究会事務局長)
造 本―A5並製、総約2,100p
揃 価―77,000円+税(配本毎・別冊分売可)
資料提供―大阪府立大阪北視覚支援学校/京都府立盲学校/日本点字図書館ほか