海軍兵士への慰問品として娯楽読物を必要としていた海軍、
「自由」に原稿を執筆できる場を切実に求めていた探偵小説作家、
思惑が一致したところに生まれた稀有な言論文藝雑誌。
戦時期言論統制の下、作品発表のメディアを奪われた
江戸川乱歩ら探偵小説家たち。
「筆を折った」/別の小説分野に「転じた」とされてきた作家たちは、
海軍省の外郭団体会報に作品を発表することで戦時中も執筆を続けていた。
出版メディア史研究において言及されてこなかった雑誌であり、
収録作品の多くが新たに発見された新資料。
戦時下の雑誌メディア研究と探偵小説作家研究の両面において本書は重要。
【第二回配本】2019年5月 40,000円
ISBN 978-4-909680-13-6
❐第1巻(256頁)『くろがね会報』1巻1号~2巻1号(くろがね会、1941年10月から1942年2月)
→『くろがね』1巻1号~5号(同、1942年3~7月)
❐第2巻(272頁)『くろがね』1巻6号~10号(同、1942年8~月1943年1月)
【第一回配本】2018年11月 23,000円
ISBN 978-4-909680-14-3
❐第3巻(270頁)『くろがね』2巻1号~12号(同、1943年2~12月)
ISBN 978-4-909680-15-0
❐別冊(62頁)解題・総目次・索引
編・解題―石川 巧(立教大学文学部教授)
造 本―A5判・糸上製函/並製(別巻のみ)総860頁
価 格―揃価63,000円(別冊のみ分売可 3,000円)