戦前戦時の社会福祉における「経験」が、
戦後の「福祉国家」展開の中でどのように継承され、
あるいは忘却されたか。
◇急速に高齢社会へと移行し、本格的な「福祉国家」の実現を必要とする日本社会。
一方、現実においては「市場原理主義」が広まるなか、「福祉国家」はそれに対抗する座標軸としての位置を与えられ、その構造的特質や生成プロセスへの関心が高まりつつある。
◇複数の構想のせめぎあいのなか、日本における福祉国家・社会保障制度の主要な骨格たる国民健康保険・厚生年金保険は戦時期に形成された。
◇大正後期(1920年代)~第二次世界大戦後にかけて、矛盾と葛藤をはらみながらも、本格的に姿を現す現代「福祉国家」。
「人々の生と死を含む労働と生活のあり方や、人々が生きていく上で取り結ぶ社会的諸関係の総体を視野に入れ」(高岡裕之)た、福祉史研究に欠かせない多くの知見を内包した文献目録が本書である。
【全五・別巻】収録内容
下記誌の社会福祉文献案内の連載を編集復刻
【第1巻】 368頁
〇「社会事業参考資料」1921~1941年
(『日本社会事業年鑑』同人社書店他、1922~1942年)
【第2巻】 340頁
〇「社会事業文献」1929~1935年
(『社会事業彙報』中央社会事業協会、1929~1935年)
〇「社会事業研究所図書室月報」1935~1936年
(『社会事業』中央社会事業協会、1935~1937年)
【第3巻】 346頁
〇「社会事業研究所図書室月報」1937~1939年
(『社会事業』中央社会事業協会、1937~1939年)
【第4巻】 約380頁
〇「社会事業研究所図書室月報」1940~1951年
(『社会事業』→『厚生問題』→『社会事業』中央社会事業協会他、1940~1951年)
【第5巻】 約290頁
〇「社会事業文献目録」1952~1960年
(『社会事業』全国社会福祉協議会連合会他、1952~1960年)
*著者名索引
【別巻】 248頁
◎『社会事業図書館に就て 附.図書目録』
(神奈川県社会事業協会、1926年)
造 本―A5判・上製函・総約2,000頁
揃 価―120,000円(各巻20,000円)
※配本毎分売可
第一回配本:1~3巻(2012年9月刊)
ISBN 9784907789-97-8
第二回配本:4・5・別巻(2013年1月刊)
ISBN 9784907789-98-5